思うこと

福島第一原子力発電所の過酷事故は依然として続いています。収束には短くても半年、長くなれば一年は超える可能性が高い状況です。その上で思うことをいくつか書いてみます。

【直ちに健康被害はない】
政府報道発表の資料が、『明らかにミスリーディング』を誘うものだらけになりつつある。もともと放射性物質の放出、放射線量に関し『直ちに健康被害がない』といったものの、放射線障害で直ちに死亡したりするケースは多くはない。

例えば、デーモン・コアや、バケツで臨界でも即死はしていない。但し、じわじわとDNAの破壊が修復を上回り、身体の各部の細胞が再生されなくなり、死亡に至るという恐ろしい状況は引き起こしたのだが。

ガンに関しても、放射線を浴びて直接的に発生するわけではなく、内部被曝からDNAの破壊と修復が行われるが、修復が正しく行われずにガン化という道を辿る。政府発表的に言ってしまえば、放射線自体を浴びることには直接的被害はゼロであるといえる。

直接被害は無いが、間接被害が発生する。『生きていなければ死ぬことはない。死んでいれば死ぬ不安もない。』と言っている様で、笑うに笑えない。


【誤解をさせる報道内容】
空間放射線量は低く安定としている政府発表は地上20mで計測というものがあるようで、正しい情報ではあるが、現実に即していない。モニタリングポストではガンマ線しか取っていなかったりと作為的と謂わざるを得ない状況。

政府とその周辺の大人は子供の放射線被曝量を上げたがっている…という意見があるが、全ての情報を総合すると『子供の被曝量増加は容認』となっている。私も含め、子供にフォーカスするのは、『まだ何の責任も持たない子供』や『これからの世代の人』に対して負の遺産を与えるところからだ。『ダメな国、日本』を残したくはないと思うのは私のエゴなんだろう。

しかし、大人の方も『放射能放射線?どうせ被曝量増えたって何もかわらないじゃん?』というのはご自身の判断としてはいいかもしれないのだが、これで周りの人も同じ考えだと巻き込むことは許されないことだと思う。被曝は0/1で考えられるものではなく、合算値で考える必要のあるものだし、個人差もあるからだ。

暫く前まで、関東は大丈夫だという論調が主でしたが、人の高さでの空間線量は都内で0.2マイクロsv/時を超えるところが出てきているので、これから先の何年かを本気で考えなければいけないのかな?なんて思うようになってきてます。