Get the Fact on Windows and LinuxとしてMicro$oftはアンチLinuxキャンペーンを張っている。また、いろいろなSink Tank :-p がクダラナイTCO比較を行っているのを見ると、この人たちは分かったふりして何も分かっていないと苦笑を誘う。そもそもコンピュータソフトウェアもシステム運用ってなにかもわかってない。

ここで話す、各用語を簡単に説明するとこんな感じ。扱っているものは全てコンピュータプログラム、システムです。

  • Open Source:プログラムソースが開示されているもの
  • Free Software:Free Software Foundationの規定するもの、OpenSourceの元になっている
  • AS IS Software:呼んで字の如く、自由に使ってかまわないが一切責任を負わないとしているもので、BSDライセンスなどもこれにあたる
  • Public Domain Software:米国の著作権を放棄したもの。日本の著作権法ではありえない
  • Proprietary Software:所有権、占有権のあるもので、プロダクトはだいたいこれ

さて、Open Source、Free Software、AS IS Software、Public Domain Softwareは無償で配布されることが多く、ただで利用できるSoftwareと勘違いされている。そういう側面もあるが、どちらかというと本質的な部分は、プログラムソースの閲覧、改訂、再利用に規制がないもしくは少ないという部分に着目すべきである。

そもそも、無償で配布されるからといってTCOの削減になると考えていること自体がおかしな話であり、無償で配布されているから危ないでしょ?とか、プログラムソースが見えるから危険とか、Micro$oftに洗脳された人達の考え方であるし、三面記事的な見方しかできない低俗な論理展開かなと。以下比較。

Proprietary Softwareは、基本的には製造メーカのみがプログラムソースの参照が可能であり、リバースエンジニアリング等の法的な規制などから、障害などがあっても、製造メーカの対処が無ければ問題の対処が難しいというもの。障害発生時には、ブラックボックスであるものをユーザは周辺から、時間と人的資源をある程度投入し、原因追及となるが、明確な原因は不明ということが多い。サポート契約を結ぶ製造メーカに不具合を報告し、回答を待っても問題が解決しないケースも多く、製品及びサポートの質が低い事が多い。

OpenSource、Free Softwareの場合、プログラムソースから該当部分を探し出し、自分で問題を対処する自由が与えられている。

Proprietaryなシステムを運用するにあたり、製品知識のみをもっていれば運用可能かつ、中身の無い、製造メーカの厚いサポートが受けられる。
非Proprietaryなシステムを運用するにあたり、コンピュータ一全般的な知識とそれ相応の技術力が必要であるが、自分でサポートをすることができる。

システムを余所のシステム(人任せ、運用主体は自分以外)と捉えるか、自分のシステム(運用主体は自分であり、自分でなんとかする)と捉えるかによって、TCOの考え方、捉え方は大きく変わってくるし、運用にスキルのある技術者が確保できるかできないかによっても変わってくる。

最終的に、よりよいサービスを提供するシステムを構築するには、非Proprietaryな方がやりやすい。なぜか?プログラムソースと技術力さえあれば解決できない問題は少ないからである。これと同じ物をProprietaryでやろうとすると、果てしなくコストが嵩む。

要は、金で解決する成金モデルを選ぶか、技術力と労力で解決するHackerモデルを選ぶかの差に過ぎない。日本人の多くは、自分の事は自分でとかやりたくないだろうし、永遠の素人だし、そこそこの小金持ちが多いから成金モデルを選ぶことが多いんだろうなぁ。