祝!NetBSD 2.0リリース

Mozilla ThunderbirdRSS Reader機能を使い、slashdot.jpをチェックしているのだが、やっとというか、いよいよというか、NetBSD 2.0のリリースが報じられていた。自分のアンテナでも察知していたけど、まだ未チェックだった。取り敢えず、めでたい!

気がつくと、UNIXとの付き合いが16年目となった。いまや、日経ほげふがやら、おっさんのビジネストークでもLinuxLinux(本当に判っているかは不安だが)ときくが、やっぱり*BSD、それもBerkeley Software Distributionの正当な後継とも言える(と僕は思う)NetBSDでしょ。

ちょうど1990年代前半、4.4 BSDはまだEncumberedな状態で、4.4 BSD Lite等もリリースされ、所謂BSDライセンスのもと配布されはじめた。まだ、OSのフルソースが入手できるものというとMINIX等が代表に上げられていた時代。この頃にいた会社では、System V、4.3 BSD、4.4 BSD386BSDCMU Machのソースが自由に読める良い環境にいた。お陰で、かなりソースが読めたので、System Vは×、BSDマンセーな時代を過し、今に到る。

USL(のちNovell) vs UCBという時代もあり一時存続を危ぶまれたりしたが、無事Lite2をリリースしこれも乗り切った。お祭り騒ぎもあった。僕はUsenet Newsに投稿された和解記事と4.4 BSDロゴをSONY NEWS 1850のデスクトップに貼り付けた。これからしばらく後、手元に来たIBM ThinkPad 230Cs + 3Com 3C589にFreeBSD + PAOの前身であるLPを突っ込んで、ソースを読んだり、職場のネットワークに繋げて使ったりしていた。

最近ずっと懸念事項となっている、SCO vs IBM訴訟も実はこの訴訟と深く関連した問題でもある。が、そふとうぇあえんじに屋からみれば、お笑いでしかないのだが…UNIXはATT Bell Lab.で生まれ、手数料で大学・企業に配布され、ARPAの資金提供の元、UCB(BSDを生み出した)を含む幾つかの大学、企業で研究ベースのOSとして成長した。今のコンピュータのネットワークの基礎はここで生まれ、The Internetも生まれた。UNIXは多数のコンピュータに移植され、多様な形態を持つことになります。Windows以前のOS MS-DOSもかなりUNIXのフレーバーを取り込んだものだし、基本となるUNIXの実装に使われる、The C Programming Languageも同様。企業を越え、国境も越え、言語の壁も越えて利用されてきています。

さて、この状況でUNIXは誰のものといえるでしょうか?ATTのものでもあるし、資金提供したARPAのものでもあるし、研究時に改変を行った大学・企業のものでもある。もしかするとほんのちょっとのバグを直した一個人のものでもあるかもしれない。The Internetの普及した現代、極論をすれば、UNIXを握ればThe Internet利用者からロイヤリティを取ることも可能かもしれない。

しかし、こんぴゅーたえんじに屋からみると「地球は僕のもの!」と駄々をこねている子供のようにしかみえないし、あわよくば大金をつかめると「投資家筋」をそそのかし、おいしいところとって「計画倒産」を狙っているようにしか見えないのだが…